自分の人生を、自分で選びたい。でも、自立するなら、もう誰にも頼れないのでしょうか。
人生後半の女性の場合、仕事も、家のことも、お金のことも、一人で背負う未来を想像すれば、足が止まる人もいるかもしれません。
わたしは、自立に関する相談を受けることも多いです。
わたし自身も離婚を経験していますが、当時自立をすることに対して、不安がまったくなかったわけではありませんでした。
それでも、17年一人で生活してきました。
ただ、一人で暮らせること、経済的に自立していることが、そのまま本当の自立かというと、そうとは限らないのです。
本物の自立を目指す人が、まず育てたいのは、抱えられる荷物の量だけではなく、支えを受けながらでも、自分で感じ、考え、選ぶ力なのです。
も く じ
Toggle助けてもらっているから言えない
結婚していれば、家計を支えてもらっていることもあるでしょう。仕事で助けてもらっていたり、長い間、相談に乗ってもらっていることもあるかもしれません。
その感謝が、「だから、この人の意見に従わなければ」に変わると、頼んだこと以上の判断まで渡してしまうことになります。
助けを受け取ることと、自分の希望を話すことは両立します。「ありがとう」と言えることも、「そこは私は違う」と言えることも、人との関係を育てる力です。
一方で、経済的な自立を目指す場合には、収入や住まいの条件によって、すぐには選べないこともあるかもしれません。
その現実まで、依存や覚悟の問題にしてしまわず、必要な準備は、具体的な準備として進める必要があります。
完璧になってからでは始まらない
とはいえ、十分な自信がついたら。誰にも迷惑をかけなくなったら。何を聞かれても答えられるようになったら。
そんな条件がそろうのを待っている間、自分の希望はいつも準備中になってしまいます。
だからこそ、分からないことは相談し、その意見を材料にして自分で考える。
手伝ってもらいながらも、自分が担う部分を引き受ける。
自立は、そういう関係の中でもちゃんと育っていきます。
自分で選ぶ経験は、誰にも頼らなくなった日から始まるのではありませんからね。
自分で選ぶ力は、どんな仕事をしたいのか、どんな暮らしをつくりたいのかを考える土台にもなります。
そのうえで、収入や住まいなど、必要な条件を一つずつ整えていくのです。
答えを誰かに預けない関わり方
相談した相手が、自分とは違う意見を持っていることもあります。
そのとき、助けてもらったからといって、その答えをそのまま自分の答えにしなくてもいいのです。
意見を聞き、自分でも考える。分からないことは、さらに尋ねる。
そうして選んでいく経験が、自立の力になります。
これは、学びの場でも同じです。
私が大切にしているのも、受講者さんの人生を、私が代わりに決めないことです。
支える側だった私自身の変化は、人の相談に乗るほど消耗する|「私がなんとかしなきゃ」を手放すまでに書いています。
自分の希望が入っている暮らしへ
自立した先の暮らしを、「誰にも弱音を吐かない私」として描かなくて大丈夫です。
必要なときは誰かに相談することもできますし、助けを受けても、自分の考えを伝えることはできます。
自分の力と、人の力の両方を使って暮らしていく。
「全部一人でできるまで」と先延ばしにするほど、こうした選択を経験する機会も遠ざかってしまいます。
自分を知り、選ぶ力を育てる学びは、今の関係の中から始められます。






